Speakers & Topics
第6回
【タイトル】
医学英語論文抄読会を魅力的にする10のステップ: 初心者からもできる医学英語論文の効果的な読み方
【概要】
皆さんは医学英語論文を読む時にどのような手順を使っていますか?「抄録部分だけを和訳する」「本文では英語の少ない図や表だけを確認する」「統計の部分はよくわからないので飛ばして読む」といった方が意外と多いのではないでしょうか?また原著論文に関連するeditorial やcorrespondenceといった論文を充分に活用できていない、そもそもeditorial やcorrespondenceなんか読んだこともないという方も多いのではないでしょうか?
このセミナーでは初心者からでも簡単にできる医学英語論文の効果的な読み方を10のステップに分けて具体的にご紹介します。
*医学英語論文を本当に理解する10のステップ*
ステップ 1: 結論を類推しながらタイトルを確認しよう
ステップ 2: 研究規模を知るために研究グループ名と著者の所属機関を確認しよう
ステップ 3: 結論の真髄を見よう
ステップ 4: Backgroundを見て研究の新奇性•独自性を確認しよう
ステップ 5: Methodsから研究方法を同定し、PICOを用いて仮説を検証しよう
ステップ 6: 比、信頼区間、p値を確認して結果を評価しよう
ステップ 7: 考察部分からパラグラフリーディングスキルを用いて結果の解釈と限界を同定しよう
ステップ 8: Editorialを使って研究領域での論文の価値を同定しよう
ステップ 9: Correspondenceを使って関連する研究を評価しよう
ステップ 10: Conference Reportを使って論文が社会に与える影響を考えよう
この10のステップをしっかりと身につけて医学英語論文を読むと、最小の労力で最大の理解を得ることができます。またこの10のステップを使えば、そのまま医学英語論文を使ってポスター発表や口頭発表の練習をすることもできます。
医学生1年生から6年生までの学生はもちろん、日常的に「医学英語論文抄読会」を行っている大学院生、臨床医や研究医の方には「目から鱗」の内容を盛りだくさんでご用意しております。また医学英語論文を読む機会の多い医薬翻訳者の方も大歓迎です。多くの皆さんのご参加をお待ちしております。
【登壇者プロフィール】
押味 貴之(Takayuki Oshimi)
日本大学医学部医学教育企画・推進室助教。日本医学英語教育学会理事。
「医療英語」「医療通訳」「外国人医療」をキーワードに教育・啓蒙活動に携わる。
日本大学医学部で国内トップレベルとなる6年一貫医学英語教育を統括する他、慶応大学、東京女子医科大学、岐阜大学、北海道大学、金沢医科大学など数多く医学部で医学英語教育を実践。また国内外で英語医療通訳の指導にも幅広く従事している。
経歴: 立命館大学国際関係学部、旭川医科大学医学部、Macquarie 大学大学院翻訳・通訳学科卒。米国Cross Cultural Health Care Program公認医療通訳トレーナー
第6回勉強会 (7/20/2015)
押味 貴之